サイコメトリー(psychometry)は超能力の一種で、アメリカの神霊研究家ジョセフ・ローズ・ブキャナンが提唱したことからその歴史がスタートしたと言われています。
超能力には透視・予知力・テレパシー・念力など色々な種類が存在しますが、その中でもサイコメトリーは「物体に残された残留思念をよみとる」という霊能力です。例えば、持ち主不明の古い時計などに触れ、その時計に残された思念を手がかりに持ち主を特定したりすることができます。一説では、固体よりも液体の方が人の思念が残りやすいため、海や湖などではサイコメトリー能力を発揮しやすいとも言われています。
そしてこのサイコメトリー能力を持った人間を「サイコメトラー」と呼びます。サイコメトラーは古くから世界各地に実在し、実際にアメリカやヨーロッパでは、サイコメトラーの協力によって解決した事件も複数記録されています。事件現場に残されていた物品から犯人の情報を探ったり、行方不明者の持ち物に触れて現在の居場所を突き止めたりできるのです。
世界のサイコメトラー
世の中にはサイコメトラーの存在を「物理的根拠がない」「非現実的だ」などの理由で否定する人も少なくはありません。しかし世界には、「サイコメトラーと呼ばれる能力者たちが、様々な難事件をサイコメトリー能力を駆使することによって解決した」というデータが残っているのです。その代表的な事例をご紹介しましょう。
●ケース1:ノリーン・レニエが解決した行方不明事件
アメリカでFBIアカデミー講師を務める女性超能力者ノリーン・レニエは、これまでに400件以上の未解決事件に挑んできたという有名な人物です。あのレーガン大統領暗殺未遂事件を予知していたとも言われています。彼女は1994年に発生した行方不明事件を解決に導きました。ある日、66歳の男性が行方不明になりましたが、警察は何の手がかりを得ることもできず、時間だけが経過していきました。そしてついに、ノリーン・レニエに声がかかったのです。彼女は行方不明者の財布や靴でサイコメトリーを行い、彼がトラック事故によって転落してしまったこと、そしてその正確な転落場所までを指摘し、その情報を元に警察が捜索をしたところ遺体が発見されました。
●ケース2:テレビでも話題になったジェラルド・クロワゼット
オランダの超能力者ジェラルド・クロワゼットは、数々の行方不明者の捜索に協力し、超能力者の先駆者的な存在となりました。1979年にオランダで起きた連続放火事件の犯人捜査にも貢献し、当初事件を担当していた警察署の署長も、クロワゼットが事件解決のヒントを与えてくれたことを認めています。また、クロワゼットは、日本のテレビ番組内でその能力を発揮したエピソードでも有名です。1976年、行方不明となっていた女の子の所持品からサイコメトリーを行い、遺体が某ダムに沈んでいることを指摘しました。そしてその結果、彼の指摘したダムで女の子の遺体が発見されたのです。
サイコメトリーを使った占い
サイコメトリーは事件解決だけではなく、日常的な占いの手段としても用いられることがあります。例えば現在片思いをしている相手がいる場合、その人の名刺や写真などに触れることで、「相手があなたをどう思っているのか」などを言い当てることができるのです。霊能者によっては、必ずしも物が用意できなくても、紙の上にその人の名前や生年月日を書いただけでもサイコメトリーができる場合もあります。
もちろん恋愛関係だけではなく、職場の上司や取引先などを対象に占ってもらうことも可能です。ただ何かを言い当てるだけではなく、その後の相手への接し方などのアドバイスをしてもらうと良いでしょう。
サイコメトリーを使った占いの特徴
他の占いの場合、相手の名前や生年月日、血液型や星座など細かい情報がなければ占えないということもあるかもしれません。しかしサイコメトリーの場合は、相手にもらった名刺が一枚あれば、他は何も分からなくても占えてしまう可能性があるのです。「相手に関する情報は何もないけれど、相手の名刺や写真だけはある」などというときに重宝するかもしれません。
日本にも天性の才能を持つ優秀なサイコメトラーや、厳しい訓練によってサイコメトリー能力を手に入れた実力派サイコメトラーが存在します。あなたが何かに迷ったときには、特殊な能力を借りて正しい答えを手に入れてみてはいかがでしょうか。